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プロデューサーブログ
『 倉田真由美のen Plusな日々 』

母へのオマージュ

母へのオマージュ

Re-Styleジュエリーのお話ペンダントペンダントネックレスルビー

美しいもの、新しいものをこよなく愛していた義母が遺してくれたルビーの指輪。そのリスタイルにあたり、どんなアイテムに生まれ変わらせるか随分と悩みましたが、ふと香水を纏う義母の姿が思い浮かび、香水瓶をモチーフにしたペンダントを作ることに決めました。

義母が愛してやまなかったオードトワレは、ニナ・リッチの『レール・デュ・タン』。2羽の鳩がふたに優美にあしらわれているラリック社製のボトルで、当時一世を風靡した名品です。そして、傘寿を過ぎてもなお旺盛だった好奇心のひとつが万華鏡。筒の中に広がる幻想的な模様を、ひとり静かに楽しんでいた姿が目に浮かびます。

義母が遺してくれたルビーの指輪


そんな想い出を岡田デザイナーに語りながら、香水瓶の資料本をめくり、私の好きなボトルの形を見てもらいました。丸や楕円のフォルムに、ルビーを中心として万華鏡のように広がるイメージを伝え、「リングのダイヤモンドはできるだけ使ってほしい」「ピンクゴールドとの組み合わせで」といった希望を添えて、デザインを膨らませてもらいました。

香水瓶の本より



いくつかの案の中から、最終的に残ったのが2つ。どちらも魅力的でしたが、より万華鏡の華やかさを感じさせる右側のデザインに心が惹かれました。仕様書を見れば、正面だけでなく横顔や裏面まで細やかに描かれていて、完成形への想像が膨らみます。義母も、いつもデザイン画を眺めながら仕上がりを心待ちにしていたものです。


幾度かの細かな修正を経て、ついに念願のペンダントが完成しました。幾重にも広がる香りを表現した香水瓶の誕生です。赤色を愛した義母にちなんで、このペンダントは『Flacon Rouge(赤の小瓶)』と名付けましょう。大切にしまわれていたルビーの指輪が、香りに魅了され続けた義母へのオマージュとして、新たな輝きを放ち始めました。

K18PG/K18WG,ルビー,ダイヤモンド


更に、このトップに合わせるネックレスも、以前のリスタイルで余った3石のダイヤモンドに新たに3石を加え、『Flacon Rouge』専用のネックレスとして蘇りました。ピンクゴールドでベゼルセットされたダイヤモンドが、香水瓶から漂う香りの粒子のように、繊細に輝いています。

necklace:K18WG/K18PG,ダイヤモンド

 

好みの55㎝の長さに

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PROFILE オーナープロフィール

mayumi kurata

mayumi kurata

Une Pierre en Plusプロデューサー。
MIYAKO SHOJI HOLDINGS Co.,LTD 取締役
武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒業。広告企画制作会社「レマン」で約10年間、グラフィックデザインの仕事を手掛ける。その後2007年11月東京表参道に、ジュエリーサロン「ユンヌ ピエール アンプリュス」をオープン。
2012年4月には、銀座へとお店を移し"ジュエリースタイルを創造するオーダーサロン"としてリニューアルオープン。

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