DESIGNER

岡田訓明の日々の徒然ブログ
『ジュエリーデザイナーの嗜み』

デザインする意味

デザインする意味

ジュエリーのお話デザイン雑学雑記

また、ジーンズウイルスが静かに増殖しています。

これまでは「Levi’s」一辺倒だったのですが、あれこれ調べていくうちに、三大デニムブランドのひとつ「Lee」に強く惹かれるようになりました。
「Levi’s」「Lee」「Wrangler」。同じジーンズでありながら、それぞれまったく異なる表情を持っています。

その違いには、きちんとした理由がありました。

「Lee」はもともと「H.D.Lee Mercantile Company」として食品や雑貨の卸売業者としてスタートしました。洋服とは無縁の存在でしたが、従業員用のユニフォームを扱うようになり、外注していた制服が思うように納入されなかったことから「それなら自分たちで作ろう」と立ち上がったのが始まりです。
やがてアメリカ中部のカンザス州を拠点に、カウボーイのためのジーンズを手がけるようになります。

その設計思想は実に明快です。
バックポケットはウエストサイズに関わらずサイドから1インチの位置に配置され、馬上でも手が入れやすい。
バックポケットには、鞍を傷つけないよう金属リベットは使用せず糸で補強。
深い股上は前傾姿勢でも背中が出ないため。
広めの裾幅はブーツを履くため。

そこにあるのは、単なる「格好良さ」や「見た目の美しさ」ではなく、明確な用途に裏打ちされたデザインでした。
その徹底した機能美に、心を打たれたのです。

ふと考えました。

これまでジュエリーには、用途がないと思い込んでいました。
しかし本来の役割は、身に着ける人をより気品ある女性へと導き、その人自身の美しさを引き出すことにあるのではないでしょうか。

もしそうだとすれば、ジュエリーにも確かな“目的”がある。
ただ綺麗なだけではなく、纏う人をどう見せたいのか。どんな印象を与えたいのか。

その視点を忘れずに、これからのデザインに向き合っていきたいと思います。

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