
大阪・関西万博
先日、楽しみにしていた 大阪・関西万博 を訪れました。チケットは事前にネットで購入し、会場内は完全キャッシュレス。現金は一切使えず、食事や買い物もすべてデジタル決済です。「いのち輝く未来社会のデザイン」がテーマなのでキャッシュレスは当然ですが、老眼の私にはスマホ画面が少々見づらいこと、またバッテリー切れの問題などのハードルを感じました。とはいえ、普段からキャッシュレス生活に慣れているので戸惑いはなく、むしろ現金しか使えない場面のほうが不便に思うほどです。
会場で最も印象的だったのは、やはり 大屋根リング。内径はなんと 615メートル。日没後に登ってみると、反対側が遥か彼方に見え、まるで遠くの街並みを眺めているような感覚になります。数字以上にスケールを感じさせる建築物です。
この建築は、日本の神社や寺院に使われてきた伝統技術「貫(ぬき)接合」をベースに、現代の建築技術を融合させて完成したもの。3つの建設会社が分担して造り上げたそうで、日本の技術力の結晶とも言えます。
大屋根リングは閉会後すべて撤去されるわけではなく、その一部(約350メートル)が 展望台として恒久的に残される ことになっています。全部残して欲しい素晴らしい建築物ですが、流石に維持費が莫大にかかってしまうのでしょうね。
大阪・関西万博は、デジタル化が徹底された「未来の社会」を体験できると同時に、日本の伝統建築技術が現代に生かされている場でもありました。便利さの裏にある課題を感じつつも、未来に向けた希望を強く印象づける、そんなイベントでした。