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岡田訓明の日々の徒然ブログ
『ジュエリーデザイナーの嗜み』

『Now And Then』

『Now And Then』

雑学雑記音楽

ビートルズの新曲が発表されました。
「Now And Then」1978年、ジョン・レノンが自宅でピアノを演奏しながら家庭用のモノラル・カセット・テープレコーダーに録音された曲です。時を経て2023年、「デミックス」と呼ばれるAI技術を用いてデモ音源のノイズとピアノ音を削除しジョン・レノンの声のみを抽出することに成功したため、以前録音されたジョージ・ハリスンのギターに、新たにリンゴ・スターのドラム、ポール・マッカートニーのベースをミックスして11月2日(木)日本時間23時に発表となりました。これがビートルズ最後の新曲発表となります。

1994年にこのデモ音源を完成させるべく、ポール・マッカートニーの自宅スタジオで制作が開始されましたが、ジョン・レノンのボーカルに影響のない状態で雑音を除去することが出来なかったことからジョージ・ハリスンが作業を続けることを拒否し、2日間のレコーデイングが取りやめとなりました。同じデモテープ音源の「Real Love」「Free As A Bird」の2曲は1996年に発売されたアンソロジー1と2に収録されていますが「Now And Then」に限っては「ザ・ビートルズ アンソロジー3」に収録されることはありませんでした。後にジョージがやりたくなかった理由を「この曲にボーカルを多重録音したり、ベースやドラムを少し重ねて完成というものではなく、ジョンが作ったわずかかなパートを基に、ほとんど1曲を作り上げることだったからだ」とレコーディングに参加した者が語っています。また、ポールは「ジョージは気に入ってなかった」と雑誌で答えており、ジョージがこの曲を気に入ってなかったからと解釈したのかどうかは分かりませんが「ビートルズは民主主義だから発表しなかった」と語っています。

1967年以降、ビートルズはライブ活動を止めレコード制作だけに力を注ぎました。ビートルズは常に録音の新しい試みを駆使しアルバムを制作してきました。そんなアルバムも今聴けば普通のことであるし、むしろ古い印象にさえ感じます。この度の「Now And Then」はAIという最先端の技術を使って昔の曲のコーラスパートをサンプリングして曲に使用されるなどの技術が取り入れられ作り上げられています。この新曲発売に賛否はありますが、もし今もビートルズが現役でレコーディングを行っていたとしたらきっと最先端のAI技術を用いてレコーディングされたのではないかと思います。
ジョージ・ハリスンが生きていたら「Now And Then」の新曲発表はあったのでしょうか。4人で練り上げて作った曲ではないことは事実なので、この新しくアレンジされた「Now And Then」を聴いて天国のジョン・レノンやジョージ・ハリスンはどのように思っているのでしょうか。

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